◆◇◆競争相手は何ですか?◆◇◆
仕事柄、教育相談などで、よくお聞きする話があります。
「うちの子は競争意識が強すぎて、負けると泣くんです。
たとえばゲームに負けそうになると、
終わる前にぐちゃぐちゃにしてしまって、かんしゃくを起します。
どうしたらいいでしょう」
私の答えはいつもこうです。
「競争意識があって良かったですね。
それはお子様を大きく前に動かす原動力になりますよ。」
競争意識とは、要するにもっとよくなりたい、
一番になりたい、と思う気持ち、
これは自分を高めるパッションになります。
子供はゲームが好きです。
勝ち負けのあるゲームが大好きです。
そして誰しも勝てば楽しいはずです。
人間はそういう風に生まれついているのでしょう。
その勝ちたい気持ちを大切に育てていけば、
他人に勝ちたい、組織に勝ちたい、そして自分に勝ちたい・・・と
自分を前に押し出していく大きなエネルギー源になるのではないかと思います。
人間として自然な気持ちです。
負けそうになって悔しくて泣いている、
この「勝ちたい」と思う気持ちを、
「負けているのだからそれでいいの、それを認めなさい」などと、
負けることを美化した教育をして、
勝ちたい気持ちを圧し殺してしまっては、
子供の「何くそ」というハングリー精神は無くなってしまいます。
負けそうになって泣いている子がいれば、
「そうか、勝ちたかったのね、じゃあ次はどうやったら勝てるかな」
と何か解決策を見つけさせる、
そんな問いかけで、子供はぐっと前に進めるのではないでしょうか。
そして勉強をする場合も、この競争意識は重要な存在になってきます。
競争相手がいたほうが俄然やる気が起こります。
ともに学ぶ仲間たちと競争しあいながら自分を高めていく、
これは塾に子供を通わせる、ひとつの大きな理由でもあるくらいです。
私の娘たちは大の競争好きでした。
おそらく私がそのように育てたのかもしれません。
家で勉強をするときも、何かにつけて競争を意識していました。
競争相手は人に限ったわけではありません。
時間との競争
「どれだけの時間で一枚の問題が解けるか、時間を計ります。」
自分との競争
「日課である"プリント"を解く時間を正確に測り、
それをつけていく。」
私(母)との競争
「勉強に限らず、小さい頃から、かけっこや縄跳び、何をやるにしても
ママと競争ね、という具合に楽しく競争していました。
もちろんぎりぎりのところまで競って最後には子供に勝たせる、
そしてその達成感を味あわせる、といった演技もありでした。」
実はこんな風に育てていたので、
最初に述べたよくある質問、
「ゲームに負そうになるとぐちゃぐちゃに。」
これは 我が家でもよく見られた光景なのです。
でもそれが将来ずっと続くか、
大人になっても負けそうになると癇癪を起こすかというと、
もちろんそんなことはありません。
人間は人との関わり合いの中でどんどん成長していきます。
そんな先のことまで心配しなくても、
自分で気づけば、自分から辞めていきます。
それよりもこの勝ちたい気持ちが原動力になり、
そこから得られる成果のほうが、ずっと大きいのではないでしょうか。

